うつ病になると、気持ちが晴れないとか元気が出ない、落ち込んでしまうなどの症状があり、周りの人から見ても異変に気づくことも少なくありません。もちろんその状態には波があり、比較的元気な時もあれば落ち込んでしまいどうしようもない状態になることもあります。ただ、このように精神的な症状が見える人もいますが、実際には抑うつ気分が全く目立たない状態の人も存在しています。そのような状態になっている場合を仮面うつ病と呼び、体には症状が出ていますが、精神的にはほとんど目立った症状がないので、気づかない場合も少なくありません。そこで、放置してしまって症状が進行してしまうのを防ぐためにも、仮面うつ病かどうかを判断する一つの方法としてチェックリストを利用することができます。また、チェックリスト自体はただ単にその人自身が仮面うつ病になっているかどうかを判断するだけに利用できるものではありません。実際にはそのチェックリストを病院に受診する時に利用でき、活用することによって自分の症状を医師に伝えやすくなるというメリットがあります。したがって、症状の早期発見という目的だけでなく、自分の症状を的確に伝える目的で利用している人も決して少なくありません。
仮面うつ病は、真面目で几帳面だったりする人が発症しやすいものですが、元気なふりをしてしまうので、うつ病とは思われにくいというのが特徴です。ただ体の方には結構わかりやすい症状が出る場合も多く、下痢や頭痛、胃の痛みなどを訴える人もいます。しかしなんらかの内科系の疾患によって症状が出ている訳ではないので、検査をしても異常がないということも少なくありません。そしてその結果、もしかしたら仮面うつ病などが関係しているのではないかということから心療内科を紹介される場合もあります。チェックリストはその人自身がもしかしたら仮面うつ病ではないかという可能性を発見できるものとなっています。ただあくまでもその可能性があることが明らかになるだけで、実際にその状態になっているかを診断するものではありません。したがって、チェックリストを利用してもし仮面うつ病である可能性があるという結果になったら、速やかに病院の方に行って診断を受けるようにします。またその時は自分だけで病院に行っても問題はありませんが、一緒に誰かに行ってもらうと客観的な意見を医師に伝えてもらえるからです。またその際は利用したチェックリストを持っていくと、診察のときにより詳しく今の状態を医師に伝えやすくなります。